FXで指値注文を入れた後、なかなか価格が届かず、チャートが自分の想定方向に動き始めた──。
こんなとき、多くの人がこう思います。
「ああ、もっと浅く指値を入れていれば入れてたのに…」
「このまま乗り遅れるのが怖い…」
「今からでも成行で入っておこうか…」
こうして本来のプランとは違う場所でエントリーしてしまうことは、
一見「機会を逃さない柔軟な判断」のように思えるかもしれませんが、
実は感情に流されたトレードの典型例です。
■ 感情のトレードは“計画”を壊す
指値を入れたということは、その時点で「この価格まで下がった(または上がった)らエントリーしよう」という明確な根拠があったはずです。
それを価格が届かないからといって途中で変更するのは、チャートではなく感情に従っている状態です。
しかもこのケースでは「実際に損はしていない」のに、
**「利益を逃したような気分になる」**ことが問題です。
この“心理的損失感”が、焦りや衝動的なエントリーに繋がります。
■ 入らないという選択も“正しいトレード”
FXでは「勝てる場所だけで勝負する」のが鉄則です。
そのためには、“見送り”という判断ができるかが重要。
チャンスに見えても、自分が納得できるポイントでエントリーできなければ、
あえて乗らないことも正解なのです。
プロのトレーダーはこう言います:
「エントリーしないことも、ポジションの一つ」
これができるようになると、自信のないトレードが減り、勝率も向上します。
■ 感情に流されないための対策
- 指値を入れたら、あとは通知かアラートで待つ
→ チャートに張り付くと感情が動きやすいです。 - 乗り遅れてもチャンスはまた来ると自分に言い聞かせる
→ 相場は一度きりではありません。冷静に次を待ちましょう。 - 後からの「たられば」はノートに書いて終わりにする
→ 「こうしていれば…」という思考は次の学びにだけ活かし、引きずらないこと。
■ まとめ
指値に届かず価格が動き出すと、焦ってエントリーしたくなるのは自然な感情です。
しかし、そこに流されてしまうと、計画性のないトレードになります。
損失は出していないのに、「入っておけば…」という気持ちで動いてしまう。
これが**“負けへの第一歩”**です。
FXでは「勝ちトレードより、不要な負けトレードを避けること」が何より大切。
そのために、見送る勇気と感情をコントロールする思考力を身につけましょう。
コメント